なまもの、けものブログ

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古臭くって、いい。古臭いから、いい。―『若者たち』第二話感想―

今月から始まり昨日第二話が放送された

ドラマ『若者たち』。

 

キャストは妻夫木聡、瑛太、満島ひかり蒼井優長澤まさみ吉岡秀隆…と演技派の主役級が勢ぞろい

脚本家はテルマエロマエシリーズなどでおなじみの武藤将吾

演出家はあの杉田成道

 

もう、盤石の布陣です。

 

 

しかし、第一話放送後の反響はあまり良くありませんでした。

視聴率は初回でも15%超えませんでしたし。

 

ツイッターで見てみると反応の多くは、

「古臭い」「昭和」「うるさい」

などなど、でした。

 

視聴者にとっては、期待外れだったのかもしれませんが

制作者側は、むしろ「古臭い」この反応を期待していたと思います。

 

 

なぜなら

不朽の名作のリメイクをする、ということは

「時代は違っても変わらないよさがある」

というのがこのドラマの肝になるからです。

 

こんな大声あげてぶつかったり、

ケンカでけりをつける家族、あまりないかもしれません。

 

しかしこのドラマを見て

古臭いけど、現代から見ても変わらないよさがあるなあ

とか、

こんなに正面からぶつかり合うっていいこともあるなあ

とか

そういうことを感じてもらいたいのだと思います。

 

そのためには、

第一回はとことん古臭くする必要があったのです。

昭和の雰囲気プンプンでした。

 

 

ただ、昭和臭プンプンドラマを何カ月も見ていられません。

飽きてしまうし、見ていて疲れます。

 

そこで、その雰囲気をぶち壊しにかかりにやってきたのが

第二話から本格的に登場した、瑛太演じる暁です。

僕の大好きな俳優なのですが、このドラマでも魅せてくれます。

 

暁は、現代の感覚を持ち合わせた破壊者です。

長男旭より、冷めていて、論理的。

恩を仇で返す雰囲気があります。

恩を倍返ししてしまう旭とは違います。

 

第一話で「ふるくせー」「うるせー」と感じていた視聴者も

やっと少し現代の感覚もった奴がでてきた、と思ったのではないでしょうか。

 

 

しかし、そんな暁も、

現代の感覚を「持ち合わせている」だけで、

情に熱い一面ものぞかせていました。

 

屋代家でのシーン。

根岸季衣さんとのやりとりにはジーンときました。

名女優。

(根岸さんは思い出のマーニーでも声優として参加されているようなので

こちらも楽しみです。)

 

隣で母と一緒に見ていたので、涙をこらえなければと必死でした。

 

ホームビデオで明かされる、二人の会話、笑顔。

より一層、「家庭」感がでていて

自らの家族に重ね合わさずにはいられません。

 

僕がダメダメ人間になってからというもの、

一層家族の存在が大きくて、感謝しっぱなしなので、

こういう家族がテーマの感動モノは涙もろいのです。

 

暁もこれで一件落着か?とは思いましたが

ラストで、まだまだ旭との間になにか抱えていることが

わかったので

まだまだ暁は、佐藤家の破壊者として

ドラマを一層おもしろくしていくのだと思います。

 

という感じで、第二話、あっという間に終わってしまいました。

「うるさい」と感じてしまうことの裏返しは

停滞感がない、ということなのです。

 

この先、ますます楽しみです。

第一回で流れたタイトルバックのオープニングは続けてほしいなー

 

 

それにしてもフヘヘヘヘ~と笑わない長澤まさみ、最高。

涙もきれいで、心洗われるようでした。

 

 

ではまた。