アカデミー賞のスピーチを聞いて、日本の男女格差に愕然とした。
こんばんは
「ほかの先進国と比べて日本は最下位です」
この決まり文句がテレビから聞こえてきた時は、だいたい女性の社会進出のニュースをやっている。
日本はひどい、そのことはわかる。ウーマノミクスなんていうカッコ悪い言葉がうまれてしまうどうしようもない社会だっていうことも、わかる。そしてそれを問題だと思う人が増えていることも、わかる。
ただその言い方だと、「ほかの先進国」のレベルがベストのように勘違いしがちだ。
実際僕もそう思っていた。
欧米みたいに男女平等になるにはどうしたらいいんだろう、と欧米を基準(目標)にして考えていくのがいいと思っていた
だけど、それはとんでもないみたい。
「ほかの先進国」ですら低レベルなのだとわかった。
アカデミー賞授賞式、助演女優賞を受賞されたパトリシア・アークエット。
彼女は全世界が注目する華やかなスピーチの場で、男女の賃金格差を訴えた。
それが女優にとってどれだけ根強い問題であるかは、会場で叫びながら拍手をしていたメリル・ストリープの表情を見れば一目瞭然だった。
あれだけ女性が社会の要職についているアメリカでさえ、男女の賃金格差は確実にある。そして、アカデミー賞授賞式であえて言おうと1人の女性に決心させるほど、その溝はなかなか埋まらない。今年はソニーの一件があって言いやすい環境っていうこともあるけど、ずーーっと女優たちの心の中にくすぶりつづけていた思いなのだろう。
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僕はこのスピーチを聞いて、日本での男女格差というのは絶望的に深刻で、格差がなくなるのは信じられないくらい時間がかかるのだと思い知った。
だいたい、女性が公の場で賃金格差を訴えようと思う環境になるまでに、
あと何年かかるのだろう。
その訴えに叫びながら拍手をできる女性がでてくるまでに、
あと何年かかるのだろう。
2020年に女性の管理職の割合30%?
後退はしないだろうけど、この目標を達成したところで欧米の足元に及ばない。(下記リンクによるとアメリカは43.1%、日本は11.1%)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/bunka/koyou/dai7/siryou3-2.pdf
「他の先進国と比べて」「国際的にみると」
この言葉を使う時点で、日本はまだスタート時点にも立っていないのだ。
果てしない。果てしなさすぎる。
ではまた。