『バンクス花譜集』展に行ってきました
こんばんは
今日は渋谷で明後日まで開催中の『バンクス花譜集』展に行ってきました。
行きたい行きたいと思いながら先延ばしになっていたもの。
夜に行ってきたのですが、金曜は21時までやっているし、
おそらくメイン客層であるおばさまの行動時間外のため、ゆっくり見られました。
仕事帰りの一人OLさんも多かった気がします。
そもそも、このバンクス花譜集とはなにかというと、
太平洋航海をした、有名なジェームズ・クックのお供としたバンクスさんが、寄港先で見た植物の記録を図鑑にしたものです。
ただ、バンクスさんが描いたわけではなくて、同じく同行していた絵描きのパーキンソンさんの絵をもとに、この花譜集はできあがっています。
このパーキンソンさん、航海中のジャワで命を落としてしまいます。パーキンソンさんの遺志を形にしようと尽力したのがバンクスさんだった、というわけです。
精緻、とはこういうことをいうのだ、と思わずにはいられないほど
葉脈や花の雄蕊のひとつひとつまで丁寧に観察され表現されています。
もともと根気強い性格だったのかもしれませんが
なにより、未開の地で見たこともない植物に出会えた驚きと喜びが
この精緻さを生んだのではないかと感じました。
作品の横には、植物の特徴の解説があります。
日本でもおなじみのもの、芯が強くて武器に使われたもの、きれいなところにしか生えないもの、反対に悪環境の目印にもなるようなもの、薬になるもの、猛毒なもの・・・
植物の種類の数だけ、植物の個性があるのだなと改めて感じました。
そして、どれも、とても美しい。
『バンクス花譜集』は図鑑でありながら、植物のもつ美しさを最大限に引き出すような描き方をしていて、心を奪われます。
素晴らしい「花金」を過ごすことができました。
ではまた。