ウイスキー・ドラマ、ここに完結。 ―『マッサン』最終回―
こんばんは
連続テレビ小説 マッサン Part1 (NHKドラマ・ガイド)
- 作者: NHK出版,羽原大介,NHKドラマ制作班
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2014/09/25
- メディア: ムック
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春は別れの季節。
去年の今頃は、大学を卒業して
いろいろな人との別れがあったけれど
今年はどこにも所属しておらず
人との別れはなんにもない。
あるとすれば、マスメディアの番組の別れくらいだ。
ということで、2日連続NHKネタです。
本日最終回を迎えた「マッサン」。
初回を見たときは、大丈夫か?最後まで見続けられるか?と
僕の朝ドラ視聴連続記録がストップしてしまうのではないかという不安が脳裏をよぎりましたが
なんてことなかったですね。ドハマリして最終回まで視聴しました。
まず、主題歌ですよね。
麦の唄、毎日聴き続けてもいい曲です。
朝にこの曲を聴くと一日頑張れそうな気がしてきて、
僕は毎日応援歌を聴いている気でオープニングを見ていました。
紅白も、とってもよかった。
内容についていうと、
最近の朝ドラと比べて舞台がよく変わっていたところが好きでした。
スコットランド、広島、大阪、北海道、と展開していったことで
イライラさせる言動を繰り返すマッサンに飽きることなく
新鮮な気持ちでそれぞれ新天地で奮闘するマッサン夫婦を応援できました。
それになんといっても、登場人物とキャストが魅力的だった。
マッサン。
玉山鉄二っていうと、クールでイケメンなイメージでしたが
あんなにまっすぐで、まっすぐすぎてイライラさせられるとは思いませんでした。
ただマッサンのすごいところは、とんでもない奴だな、と思う反面、協力してやりたい、とも思わせられるところ。
やっぱり時代を創っていく人って、ああいう生き方をしているのだなと思います。
エリーを愛し続けて、最後に墓前でウイスキーを飲むラストの場面は、ほとんど憧れの気持ちで見ていました。あんな夫婦になれたらな、と素直に思いました。
エリー。
もうこのドラマは、エリーを応援したいがために毎日見ているようなものでした。
役者って、役者自身の個性を隠して演技することも必要なのかもしれないけど
エリーをみていると、彼女が言葉もわからずに日本に来て必死に取り組んでいるシャーロットさん自身の思いがひしひしと伝わってきました。
本当にお疲れ様でした、という気持ち。
舞台の変遷にあわせて、マッサン夫婦をとりまく人物も変わっていきましたが
「マッサン」の影の主役はヤッシー演じる俊兄かなあと思います。
おそらく主役2人に次ぐ登場回数かなという印象です。
彼のマッサンを慕う気持ち、エリーをかわいがる気持ちはストーリー全体を通して一貫性のあるもので、夫婦の最大の理解者だったのではないでしょうか。
そして、俊兄がいると楽しいし明るい。
エリーの死に際にも、ウイスキー授賞式にもいなかったのが不思議でなりませんが
(すでに亡くなってしまったのか?)
「マッサン」は、俊兄の成長物語としてもすばらしいドラマでした。
他にもエリーの理解者としてキャサリン―ハナ、マッサンの理解者(?)として大将―熊虎が重要な場面で二人を支えてきたことも、物語全体の活力となっていたと思います。
兎にも角にも、この半年間はいい朝の15分を過ごせました。
熱くて、あたたかみがあって、
芳醇さと「スモーキーフレーバー」のような深みのあるドラマ。
まさしく、ウイスキー・ドラマです。
これまでは、
ウイスキーといえば
前の朝ドラやってた人の「ハイボール飲んでウィィ~~」のイメージだったけれど
これからは、いくつになっても
ウイスキーに接するたびに「マッサン」を思い浮かべられるのかな、と思う。
そう思えるだけで、僕の未来はなんだかちょっと幸せな気がします。
ではまた。