モヤさま教えてくれてありがとう
こんばんは
帰りの電車で高校の同級生を見た。
彼は3年の時同じクラスだった。
僕と彼がそれぞれ所属していた部活の部室が近かったこともあって
普通に話す仲だった。
今日僕は満員電車のドア前に立っていたから
降りる駅でなくても
駅に着く度にホームに降りて降車客が流れるのを待っていた。
そのうちの1つ、複数車線が乗り入れる駅で
僕はホームに降りて人間が吐き出される様子をみていたのだが
その乗客のなかに彼がいた。
目があった。
確実に目があった。
そして互いに認識した、と思う。
卒業してから10年経ってないんだもの。
あのころの面影そのままだったからすぐにわかる。
でも彼はそのまま降りて改札に向かって歩いて行った。
「俺のこともう忘れちゃったかな」と思っていたら
彼は歩いていく途中、少しこちらを振り返った。
その振り返りは、
僕に向けられたものなのか
同じ車両に乗っていた美人に向けられていたのか
わからない。
そこでもう一度目があったら
僕と彼は高校時代に戻れたのかもしれない。
けれど彼の視線を感じたとき、僕はすでに車両に戻っていて
無情にもその思いはドアによって遮断された。
*
高校生の時、彼に影響を受けて見始めたのが
モヤさまだった。
深夜でやってるんだけど、めちゃくちゃ面白いから見てみてよ
と彼に薦められて見たのがモヤさまとの出会いだった。
以来僕を笑わせ続けてくれている。
彼は、僕にモヤさまを薦めてきたことなど確実に忘れていると思う。
何気ない会話での出来事だったから。
でも僕の人生に彼が登場していなかったら
モヤさまに出会えなかった(少なくとも深夜時代は)。
何気ない一言で、
人は人の人生をちょっとだけ豊かにすることができる。
彼に出会えてよかった。
もう2度と会わないかもしれないから
代わりにこの場で声をかけられなかった罪滅ぼしをさせてください。
元気そうでよかった。
あと、モヤさま教えてくれてありがとう。
ではまた。