今だから、川崎へ。
こんばんは
8月から勝負の面接ラッシュがやってくるので
今日は厄払いに川崎大師へ。
土曜日の昼間だけれど、人がほとんどいなかった。
暑いからか、みな幸せで行く必要がないからなのか
よくわからないけれど
夏の晴れた日の静かなお寺は、とてもよかった。
とにかく、緊張しすぎて話せなくさせる悪魔が僕のもとに降りてきませんように
ということを頼んできた。
奇跡を頼むのは、もうやめた。
自分の実力がちゃんと出せれば、それでいい。
あとは、家族の健康だけ祈ってきた。
*
なぜ川崎大師なのか。
別の目的もあって、カワサキを選んだ。
そろそろ、あの場に行って祈ってきたいと思ったからだ。
事件後も行きたい気持ちはあったけれど、
野次馬臭がするのはいやだったし、
よそ者の一般人が踏み込みのは、もうすこし後でもいいんじゃないかと思った。
だから、みんなが忘れかけた今、
街が平穏を取り戻している今、
行ってきた。
結局野次馬じゃねーか。
たしかにそうだけれど、実際に行って祈りたかった。
献花が山のようにあったのも今は昔
いまは火事の危険性からすべてが撤去されていた。
ただ草むらが広がる、川に面した静かな、静かな空間。
とても凄惨な事件が行われたようには思えなかった。
献花を撤去した旨を知らせる立て看板だけが
この土地が「事実」であることを主張している。
誰もいなかったし、野放しという感じで
入っていいのかどうかもわからず
2~3分でその場をあとにしたけれど
辺りを通る人も、ランナーが数名程度で
本当にひっそりとした場所だった。
近くに工場があるためか、金属的なにおいが少し漂っていた。
周辺は、開発がどんどん進んでいる。
現場すぐ近くにも、真新しい高層マンションがあったし
建設中のものもそこら中にあった。
彼は、どんな気持ちでこの場に来たのだろうか
考えるだけで、胸が苦しい。
この道を通り、引き返すことなく絶たれた未来に対して
ただただ、祈ることしかできなかった。
すこし離れた川べりで、腰を下ろして川を眺める。
川は当たり前のように流れている。
季節も、流れる。
行きのコンビニで買ったヨーグリーナは、すでにぬるくなっていた。
静かすぎる時の流れのままに
忘れてはいけないものを自然に流してはいけないと
キラキラ輝いている川を見ながら強く思った。
ではまた。