人ごみがゴミだと感じなかった2014夏の帰省
今週のお題「ふるさと・夏」
昨日の夜は、
テレ東の『家、ついて行ってもイイですか?』を見ました。
深夜にやっていたときも見ていて好きで、
今回はゴールデン特番?みたいな形で帰ってきてくれました。
内容は、終電を逃した人にインタビューをして
家までのタクシー代をテレビ局が払う代わりに、家の中を見せてくれというもの。
この番組のいいところは、とにかくリアルなところです。
まず、殆どの人がこの要求に応えてはくれない。
1つの取材を成功させるまでに、想像を絶するほどの時間と労力がかかっています。
そして、運よく「家を見せてくれる」と行ってくれた人が見つかっても、
その人は正真正銘の一般人です。素人です。
オーディションをして応募者の中から選んで密着するわけではなく
その辺で捕まえられた人、しかもやすやすと「家の中を見せてくれる」人なので、
同じ家番組でも、テラスなんちゃらのようなオシャレ要素はひとつもありません。
どこまでも泥臭い。
今回密着した人も
ラブホテルの料理人、部屋が生ごみ臭いOL、妻がその日出ていった会社員、、、などなど、生活感あふれる人々なのです。
一応バラエティ番組なのでしょうが、
見ているうちに中孝介さんの「生きて~♪」が脳内再生されます。
それくらい、ドキュメント要素が強い。
家を見せてもらいながら、
その人が今何をしているか、どういう人生を歩いてきたかをインタビューするのですが、これも非常に興味深い。
波乱万丈とはこのことをいうのか、というほど劇的な人生を送っていることもここで分かるのです。
僕がこの番組を好きな理由は、
「みな紆余曲折して、いまを生きている。
それぞれの毎日を生きている。」
ということをリアルに見せてくれるからです。
そしてそのメッセージは、自分の生き方に自信を持たせてくれる。
月一くらいでやってほしい番組です。
*
そんな番組を見た明くる日の今日は
お盆で久しぶりに家族全員揃ったので
親の実家に行ってご先祖に手を合わせた帰りに、
都会にでて食事をしました。
都会=人ごみ
人ごみ=人+人+人+人+人+人人人人人人人人人人人・・・
ただでさえ人ごみが苦手で息が詰まるのに、
昨日あんな番組を見てしまったので、
すれ違う人人が、
それぞれ帰る家があって、
ここまで紆余曲折して生きてきて、違う毎日を送っていて
それぞれの幸せを手にしているのだなあ
と思えてきてしまい、
なんだか心が震えました。
いつもは人ごみに行くと、「ヒト」がうじゃうじゃいる、という感じだったのですが
(ヒトというより、ジャガイモ、いや、「ゴミ」くらいの感覚でしょうか。)
今日は「人」がうじゃうじゃいた。
すれ違う生き物の背後にある「人生」を意識するようになっていた。
いちいちすれ違う人に「どんな人生を送っているのかな?」
と考えるのはさすがにしなかった(というかできない)けれど、
視界に縦横無尽に入ってくる無数の人にそれぞれの「人生」があるとぼんやりと想像しながら歩いていると、
なんだか今日は人ごみが嫌いじゃなかった。
気付けば今日は、たくさん笑っていた。
『家、ついて行ってもイイですか?』は、
人混みが好きになる番組なのかもしれない。
帰宅したら頭が痛くなってきたけれど、たぶん気のせいだ。
ではまた。