春だ、突き破れ。
こんばんは
今日は帰りの電車が空いていて
座って帰ってくることができた。
僕の目線の先に、背を向ける形で立っているサラリーおじさんがいたんだけど
スーツのスラックスの尻部分が2cmほど裂けていた。
今日は暖かいうえに、車内はムシムシしていたので
おじさんは上着を脱いでいた。
なのでたった2cmでも、僕の目の一直線上にあるとかなり目立つ。
ガタンゴトンガタンゴトン
おじさんに教えてあげる勇気は、僕にはまだない。
帰宅して着替える時に自分の履いていたものの尻部分を一応確認してみた。
これで自分も裂けていたら笑いものだからね。
裂けてなかった。よかった。さすが天下のユニクロデニム。
でも案外、尻の部分とかチェックしないし
2cm程度だったら実感はないかもしれないと思う。
最近運動してないから、もしかしたらタンスに入っているうちの一つくらいはザクッてる可能性だってあるのだ。
この世に起こることすべては、「明日は我が身」と思っているくらいがちょうどいい。
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そういえば、帰り道にモクレンが一斉につぼみを突き破っていた。
朝は2~3個のつぼみが開きかけていたくらいだったのに、一日で正体が変わってしまったようだ。
木の下まで行って上を見上げると、夜空にたくさんの白い船が浮かんでいるみたいで
とても幻想的。
初々しい花びらについた水滴は、波しぶきに見えたり、見えなかったり。
もうすぐ、いろんなものが突き破る春がやってくる。
それは、つぼみかもしれないし、大地かもしれないし、新しい会社や学校の門戸かもしれない。
春だ、突き破れ。
どんどんどんどん突き破っていけ。
ただただ尻だけは、なにも突き破らないように願います。
ではまた。