「疾風」の爽快感。 ―東野圭吾『疾風ロンド』
こんばんは
今日はスキー場に行きたくなる本を読みました。
『白銀ジャック』に続き、根津と千晶がゲレンデを舞台に事件を解決するシリーズ。
まさしく「疾風」のごとく読み切ってしまいました。
400ページほどですが、活字嫌いの人でも難なく読めてしまうと思います。
この、「難なく読めてしまう」というところが、
この作品の良さでもあり、物足りなさでもあります。
東野圭吾作品というと、
読者が問い詰められている錯覚をおこすような
考えさせられる大きなテーマが、脈々と流れていることが多いと思うのですが
この作品には、それが感じられません。
登場人物の抱える光と闇もそこまで込み入っていませんし、キャラ立ちがはっきりしているので、かなりわかりやすいです。
道に迷う暇なく常に順路表示がしてある感じ、といいますか
冬の風が耳の横をビュービューと通り抜けていくような空気感のまま
あっという間に最終ページに来てしまいます。
*
読み終わって、ただ純粋に
「スキー場いきたい!スキーしたい!スノボしたい!」
こう思いました。
(子どものころ以来行ったことないんですけどね。。)
ゲレンデを舞台とした駆け下りる疾走感
読みやすさ
文庫
メディアを含めたさまざまな要素がうまく組み合わさっている本だなと思います。
根津・千晶コンビがますます魅力的になってきたので
次回作があるならば、ぜひ期待したいと思います。
ではまた。