夢への挑戦、敗れたり。
こんばんは
今日は第一志望の会社の面接だった。
第一志望というか、憧れの、といったほうがいいかもしれない。
社屋に入るだけで、どきどきした。
どきどきがとまらなかった。
面接開始。
面接でそこまで緊張することがなかったのに
今日は深呼吸をいくらしても、なぜか心拍数がさがらなくて
脳がぽわわわわわ~んてしていた。
面接官に簡単な自己紹介の紙を渡すところからスタートなのだけれど
その手が震えてしまって、渡すのに手間取ってしまった。
(たぶんこの時点でアウトだったと思う。)
自己紹介をして、志望動機まではきちんと言えた。
でもそこから踏み込んだ質問になっていくと、調子が狂ってきた。
相手の質問が、
「相対性理論を説明せよ」くらいの呪文に聞こえて
とんちんかんな答えを繰り返した。
やばいやばいやばいやばいやばいおちるおちるおちるおちるおちる
次の質問で、次の答えで、なんとか挽回しないといけない
そう思うと、また緊張してきて
またとんちんかんな答えをしてしまった。
なんでだよ、なんでこうなっちゃってんだよ、
なんで、なんで、なんで・・・
心臓がバクバクと燃えさかって、
その煤が脳全体にこびりついていくようだった。
完全思考停止。
出口の光が、どこにも見えない。
「それでは面接はこれで終了です」
気付けば面接は終わっていた。
ほとんど最後の方は記憶があいまいなんだけど
「何か質問はありますか」って聞かれて
「お休みの日は何されてますか」って尋ねた気がする。
アホや。アホすぎや。
もう何が何だかわからなくなりすぎて
でも憧れの企業だったから
せめてもの社員さんの日常をかじりたいと欲望した結果だろう。
*
家に帰るまでの電車の中で、外の景色を眺めながら
肺から出てくる空気をひたすらため息にしていた。
あのとき、ああいえば・・・。そこで、こう応えていれば・・・。
ってか、お休みの日聞いてどーすんだよ・・・お見合いかよ・・・。
入りたいという情熱を言語化できるように何度も考え抜いていたから、
あとからあとから反省点が出てくる。
夢であってほしいと頬をつねってみたけれど、
誠に残念ながら貴意に添えかねる結果だった。
ものすごく痛かった。
完全に、現実の痛みだった。
アブソルートリイ・リアル・ペイン。
このときには、
「いま世界中で頬をつねっている人はどれだけいるのだろう、そしてそのうちの何割が『嫌なことがあったけど、これは夢であってほしい』と思ってつねっているのだろう」
とか考えるくらい冷静さを取り戻していた。
*
終わってしまったことはしようがない。
もう、この企業ははじめから地球上に存在しなかったということにして
明日に備えるしかない。
でもね、この企業は特別だったんだ。
僕が就職せずに大学を卒業して
「働かなくても、なんとかなるかな~就活またやるのやだなあ~」
って思っていた時に、
「就活したい。この企業で働きたい!」
と重い腰を上げさせてくれた会社様なのです。
感謝しかない会社様なのです。
本気で行きたいと思えたところなのです。
本気、か。
今日の面接も、ある意味本気の結果だったかもしれない。
本気じゃなかったら、たぶん冷静に話せていたと思う。
初めて本気になって臨んだ面接だったから、スピンスピンした。
だったら今日の面接は、本気を出せたってことじゃないか。
本気で臨んだ、その結果だったらもういいじゃないか。
後悔は残るけども、後悔が残るくらい本気だったってことにしよう。
僕は、今日までにできることは全部やった。
それだけは言える。
それでだめなら、もう仕方ない、か。うん。
本気を出すって、あきらめをつけるための布石なのだろう。
今回はだめだったけど、必死で打ったこの布石は
きっと、きっと無駄にならないはずだ。
次に進む。
明日に進む。
次の次くらいにはいいことあると思って進む。
ではまた。