僕はコンビニでおでんもホットフードも買わない。
こんばんは
今日のコンビニは混んでた。
コンビニっていってもローソン限定だが、
レジにはいつもの1.5倍の行列ができていた。
どうやらおでんセールのせいらしい。
客側が1人でチョイスしていくならスムーズだけど
グループでおでんをやられると、
あーでもないこーでもないと品定めが入って
なかなかレジが回らない。
で、やっとグループがはけたと思ったら
次のお客さんも、
これまたおでんなのだ。
みんな、そんなおでん好きかい?
*
僕はコンビニでおでんを買ったことがない。
フライドチキンやらのホットスナックも、ない。
レジ横で調理されていることに違和感があって、
あ、でも、肉まんは買ったことあるなあ。
あれは、蒸し器っていう明確に区切られた空間で調理されているから
レジの真横であっても抵抗がない。
*
ちなみに僕は潔癖ではない。
外に放置してちょっと埃のついたおにぎりだって、食べちゃう。
だから、こんな「レジ横にあるので違和感」なんてのは、後付けの理由。
僕がなかなか手を出す気になれない本当の理由は、
コンビニレジ横の調理品というのは、ぜいたく品だと思って育ってきたからだ。
だって、あれって「ついで」で買うヤツでしょ。
お金のない僕は、
最低限必要なものしかコンビニでは買えなかったし、
中高生のとき、部活帰りに僕以外の仲間が集団でから揚げを買って食べていた時も
ぜいたくしてんなあー、と思って
僕だけ買わずに、からあげのにおいを気持ち悪いくらいに
鼻の穴に浴びていた。
もしも、金があったら同調圧力で買っていただろうけど
僕にはそのから揚げが、無駄なものであるとしか思えなかった。
大学生になってバイトして自由に使えるお金ができても
その考えは変わらなかった。
ゲーセンで遊ぶこと、と
コンビニでホットフードを買うこと
が僕の中には同じ部類に入っていて、
ちょっと金払って、おいしい思いして、
でもジャンキーで、おいしい思いも一瞬になくなる、
そんな部類。
*
だから、今日おでんを買っていた人に対しても
心の中で、あの学生のときと同じことを思っていた。
ぜいたくしてんなー
って。
ようやく順番が回ってきたレジで
最低限の会計をし店をでる。
いつから暗くなったのかもわからない夜道を歩く。
冷たい風が吹いて、
最低限のものしか入っていないビニール袋が
季節外れの風鈴のように
簡単にガサガサとなびいた。
半透明の袋が奏でる耳障りな、でも軽すぎる音を聞いていたら
ビニール袋のずっしり感と、
心の豊かさって、
比例すんじゃないか。
そんな風に思った。
ではまた。