いいなと思った曲が思い出せないから何となく頭の中で創作して歌っていたら、そっちの方がホンモノに思えてきたやつ。
こんばんは
僕は人と疎遠な生活をするようになってから
ラジオをよく聞く。
今日も、
身支度のときは電源をいれて聞いていたし
行きの電車内もラジコで聞いていた。
ラジオのいいところは
「あっ、この曲イイ!」
っていう出会いがたくさんあること。
洋楽邦楽問わず、
普段自分から耳に流し込まないような音楽をたくさん聞けるのが
新鮮で、楽しい。
ただ楽しいのは一瞬で、
ひとたび曲が終わると、すぐ忘れてしまう。
ラジオで流れて「イイっ!」て思って
そのあと歩きながら鼻歌しようとしても
ほとんど旋律を思い出せない。
サビの一部とか、ひっかかる歌詞は覚えているから
なんとかそれを頭の中でつなぎ合わせるんだけど、
「なんか違うんだよなあ」
とモヤモヤしてしまう。
けれど、とにかく繰り返し試行錯誤しながら鼻歌していくと、
だんだん曲が頭の中で固まってくる。
「そうそう、こんな感じの曲だった」
と腑に落ちて、その日はずっと頭のなかで鳴り続ける。
*
後日、ふいにその曲を、ラジオでもう一度耳にすることがある。
正解発表のような気持ちで聴くのだけれど
「なんか違う」
と思わずにはいられない。
アレー、コンナキョクダッタカ??
と混乱する。
頭の中の「その曲」とラジオから流れる「その曲」は違う。
ラジオの「その曲」にイイね!したはずなのに
「その曲」を追い求めて鼻歌を繰り返したはずなのに
いつの間にか、
「その曲」と、脳内の「その曲」は違っていて
しかも僕は、頭の中の「その曲」の方が好きになっていた。
頭の中の「その曲」が、僕にとってホンモノになっていた。
*
自分のなかの「正しさ」って、
こういう風に変わっていってるんだと思う。
「正しさ」って、なんてこわれやすくて自分勝手なのだろう。
ではまた。