ドロドロの街
こんばんは
一面の雪景色を覚悟しておそるおそるカーテンを開けたが
どこも白に侵されていなかった。
予想よりも気温が高かったのだろうか、
昨日のぼくの些細な祈りが効いた、ことにしよう。
寒かったけど傘いらずの天候だったので
予定が終わった後はひたすらさんぽをした。
知らない駅から知らない道へ、しかも裏道へ。
そこには、裏未知の世界が広がっているのでありました。
目的地がないから、迷うなんて概念はない。
曲がり角の決断は迅速に、
この付近の住民のような雰囲気を纏いながら、ただ進む。
今日散歩したところは商店街がいっぱいあって、
シャッター街にむなしくなったりもした。
すれ違う人は高齢の人ばかり、
土地も人も、そっくりそのまま年月が経過したんだろう。
新陳代謝がわるい。ドロドロしている。
僕はドロドロな感じが大好きだけど、
ちょっとドロドロしすぎかな。
高層マンションの工事現場がすぐ近くにあった。
空き地につくったモデルルームは、すでにこの土地との違和の塊でしかない。
こちらは、サラサラしすぎている。
ドロドロのなかに、いきなりサラサラをぶちこんだって、分離するだけだ。
もうすこし、トロトロしたものでないと。
なんて考えてたら駅についていた。
何も見ずに歩き回れるなんて、いい街じゃないか。
ではまた。