おひとりさまで、花火
今週のお題「花火2014」
先週末、近くで花火大会があった。
僕は一緒に見に行く人がいないので、留守番。
開始時刻になると、
ボンッボンッと音が聞こえる。
僕は、打ちあがる華と同じくらい花火の音が好きだ。
心臓に響いて、
身体が花火と共鳴している感じがするから。
あー始まったなー
きれいだろうなー
でも
どうせ人人人でもみくちゃになるだけだから、いかなくてよかったんだ
と
ぶつぶつ自分を励ましながら夕飯を食べていた。
テレビを見ていても
ボンッボンッ。
アイスを食べていても
ボンッボンッ
だめだ、気になる。
やっぱ見たい。
そう思い、
気付けば外へ飛び出していた。
しばらく歩いていると、道の先にある歩道橋にぽつぽつと人が。
歩道橋にのぼって
音のする方向を見てみると、、
見えた!
欠けることなく、きれいに見えたのです。
すこし小さいけれど。
その歩道橋には、5~6人くらいしか
花火を見ている人はいませんでした。
それも、
僕を含め、皆1人。
会社帰りの、サラリーマン
ジョギング中の、おじさん
すっぴんヘアバンドの、おばさん。。
歩道橋は、おひとりさま鑑賞スポットになっていました。
すごい花火があがっても
誰も声を出さず。
みんな心の中ではお祭り騒ぎなのでしょうが
誰もが、無言で噛みしめている。
こんなに静かに1人で花火を見るのもいいなー
と思いながら、
ほかのおひとり様たちと、
なんだかつながりみたいなものを感じてしまいました。
別に、
ここはアーティストのライブ会場でもないし、
みんながみんな花火ファンではないと思うけれど、
お互い1人で、一緒のものをみている
これだけで、なんだか親近感が湧いてしまったのです。
*
最後の黄金の滝が夜空を飾り
静寂が訪れ、
1人、また1人と
歩道橋を去っていきます。
それぞれ、
家路についたり、
また走り出したり、していきます。
あっという間に、日常に戻ってしまいました。
*
歩道橋でみた花火は、とても心地よかった。
花火のような、刹那のつながりだったけれど
おひとりさまたちと見れて良かった。
一味違うけれど、とてもきれいだった。
来年も行きたいと思う。
ではまた。